LARGE-PD研究を通じて、パーキンソン病やゲノム研究においてあまり調査されてこなかったヒスパニック系の人々の参加を増やす
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LARGE-PD研究を通じて、パーキンソン病やゲノム研究においてあまり調査されてこなかったヒスパニック系の人々の参加を増やす

By Ignacio Fernandez Mata, Philippe Salles, Shilpa Rao, Miguel Inca Martinez, Nicolas Gutierrez, and Thiago Peixoto | |
Author(s)
  • Ignacio Mata

    Ignacio Fernandez Mata, PhD

    Cleveland Clinic | USA

    博士は現在、Cleveland Clinic FoundationのLerner Research Institute(LRI)の一部であるGenomic Medicine Institute(GMI)のアシスタントスタッフで、Case Western Reserve UniversityのCleveland Clinic Lerner College of Medicineの分子医学の助教授です。パーキンソン病(PD)遺伝学の分野で16年近く働いており、PD遺伝学に... Read More

  • Philippe Salles, MD

    Center for Neurological Restoration at the Cleveland Clinic | 米国

    Salles氏はクリーブランド・クリニックのCenter for Neurological Restorationのリサーチフェローです。同氏はチリのUniversity of Santiagoで神経学の研修を終えた後に同国のCenter for Movement Disorders (CETRAM)で運動障害のフェローシップを修了しました。同氏はパーキンソン病を患うヒスパニックの人々... Read More

  • Shilpa Rao

    クリーブランド・クリニック | 米国

    Rao氏はシカゴのLoyola Universityから分子生物学の学位を取得し、現在はクリーブランド・クリニックで分子医学の博士課程4年目です。博士課程でマタラボのプレゼンテーションを聞いた後からLARGE-PDに関わるようになりました。同氏はサイエンスコミュニティにとって多様性は必須要素... Read More

  • Miguel Inca Martinez

    Mata Lab | 米国

    Martinez氏はマタラボの研究技師、そして研究室マネジャーです。ペルーのUniversidad Nacional Mayor de San Marcosで生物学を学んだ後、同国のUniversidad Peruana Cayetano Herediaでヒト遺伝学の修士号を取得しました。同氏は2012年からLARGE-PDの取り組みに関わり、パーキンソン病などいくつかの神経性�... Read More

  • Nicolas Gutierrez

    Mata Lab | 米国

    Gutierrez氏はマタラボの臨床研究コーディネーターII です。同氏はジョーンズ・ホプキンス大学で神経科学と心理学を学び、学士号を取得しました。マタラボの以前は複数の研究機関に勤めました。コロンビア人である同氏は、ヒスパニック系コミュニティとの協働を目指すLARGE-PDのミ... Read More

  • Thiago Peixoto

    Mata Lab | 米国

    Peixoto氏は2021年4月からマタラボでポスドク研究員をしています。Universidade Federal de São João Del Reyからコンピューサイエンスの学士号、Universidade Federal de Minas Geraisからバイオインフォマティクスの修士号、博士号をそれぞれ取得しています。以前はブラジルのHuman Genetic Diversity Laboratory�... Read More

パーキンソン病の遺伝学に関するラテンアメリカ研究コンソーシアム(LARGE-PD)は、ラテンアメリカ各国におけるPDの知識を深めることに焦点を当てた地域の複数機関共同研究所として2005年に設立されました。現在、北アメリカ、中央アメリカ、南アメリカの14か国に拠点を置いて37箇所で参加者を募集し、PDを患うヒスパニック系の人々の遺伝学研究への参加を増やしています。

ヒト遺伝学と疫学研究は、PDの分子病態生理学をより深く理解するための重要なツールであることが証明されています。このコンソーシアムはPDを患う患者と健康な対照群を含むラテンアメリカ初の大規模なコホートとなり、研究者がパーキンソン病の発症につながる遺伝的・環境的要因を深く探ることができるようになります。これは、米国の遺伝子研究において歴史的にあまり調査されてこなかったヒスパニック系コミュニティにとって特に重要です。

これらの課題に対処するため、私たちの研究では、参加者の提供する唾液や血液サンプルから遺伝物質を抽出し、ラテン系アメリカ人のPD発症に関与する遺伝的リスク因子について研究を深めます。私たちのチームによる予備研究では、既知の遺伝的要因(主にヨーロッパ人の研究に由来)がラテン系アメリカ人のPD発症にあまり寄与していないことが示され、この人口集団が病因に関与する新しい遺伝子を特定する鍵を握っている可能性があることがわかりました。これは、病気がどのように始まり、進行するかをよりよく理解するためだけでなく、ラテン系の人々の真のニーズを反映する遺伝子検査と治療を提供できるようにするためにも重要です。

さらに、特定の環境要因がラテン系の人口集団内のPD発症にも寄与しているかどうかを判断できる可能性のある環境曝露データも収集しています。参加者はニコチンやアルコールの摂取、水源、農薬への曝露、重金属への曝露などについてもアンケートで回答します。臨床・人口統計情報や女性の健康要因(PDのヒスパニック系女性の場合)についても、追加の質問や参加者の病歴などから収集されます。

南アメリカと中央アメリカのサイトでは近年間積極的に募集をかけてきましたが、今年は米国のコホートが承認され、クリーブランドクリニック財団のゲノム医学研究所を通じて積極的に募集が行われています。採用プロセスは全てリモートで行われ、同意プロセスは電話で、またオンライン、電子メールでアンケートが配布され、サンプル収集は郵送にて行われます。唾液採取キットは追加の調査資料とともに参加者に無料で郵送されます。

米国在住で参加に興味のある18歳以上のパーキンソン病を患うヒスパニック系の方は応募フォームに記入するか、以下の情報を使って直接お問い合わせください。米国在住の18歳以上の方であれば、研究の対照群に応募する資格があります。

連絡先:(216) 314-9014 [email protected] [email protected]