GP2第8回データリリースの内容

9月 18, 2024

Hampton Leonard、Mike A. Nalls、Dan Vitale、Mathew Koretsky、Kristin Levine、Mary B Makarious、Lietsel Jones、Zih-Hua Fang、J C. Solle より

概要

2024年9月、GP2はAMP®PDと共同でTerraとVerily®Workbenchプラットフォーム上で8回目のデータリリースを発表しました。このリリースでは5,481の追加全ゲノム解析と10,454の臨床エクソーム解析が含まれます。追加の遺伝子型は以下のリリースで提供されます。

  • 全ゲノム解析は現在、計7,734人のシーケンス参加者(PD症例6,113人、対照群617人 、 「 その他」の表現型1,004人)で構成されています。
    • エリア限定サンプルを削除すると、参加者4,713人(PD事例4,098人、対照群390人、「その他」表現型225人)で構成されます。
    • モノジェニックネットワークで募集されたケースは「その他」となります。
  • また、WGSのリリースには、GP2 WGSと共同コールされた2つのAMP® PDコホート(BioFindおよびPPMI)からの全ゲノム解析の一部リリースも含まれています。リリースされたサンプルは。リリースに含まれるIDクロスウォークファイルを使ってオリジナルのAMP® PDのIDにリンクすることができます。
  • このリリースは、パーキンソン財団から10,454人の共同コール臨床エクソーム解析参加者も含まれてます。
  • このリリースには主要な臨床データのある計62,087人が含まれています。そのうちの16,800人は、詳しい臨床表現形データがあります。

このリリースの新しい情報

  • 追加のGP2全ゲノム解析サンプルと一連の共同コール変異には、2つのAMP® PD(BioFindおよびPPMI)からのサンプルが含まれています。
  • パーキンソン財団からの臨床エクソームデータ
  • 追加の個人臨床データで、主要な臨床データのある62,087人が新たな合計数となりました。

Verily Viewpoint Workbenchによるエリア限定GDPRサンプル

私たちはVerily Viewpoint Workbenchと共同で、エリア限定サンプル、General Data Protection Regulation(GDPR)ポリシーで管理されているサンプルのアクセス許可の試用を継続しています。GP2は現在もGDPRで保護されたデータのデータ共有ソリューションの展開を続けており、エリア限定のリリース8はGP2コンソーシアムのメンバーとパートナーのみが利用できます。2024年も試用と実装が継続され、このソリューションはより広い研究コミュニティで利用できるようになります。リリース8のすべてのサンプルはWorkbenchで見ることができます。また、リリース8のGDPRの要件で管理されていないすべてのサンプルはTerraのコミュニティワークベンチで見ることができます(これまでのすべてのリリースと同じです)。VWB上のすべてのリリースにアクセスするには:

  1. GP2 Tier2アクセス承認を取得
  2. GDPR準拠サンプルリクエストフォームに記入
  3. GP2コンソーシアムメンバーになる(貢献コホート、GP2パートナー、またはプロジェクト分析チームメンバー)

臨床データ

このリリースには遺伝的、および主要な臨床データのある計62,087人の臨床データが含まれています。このリリースには16,800人の詳しい臨床表現型データが含まれています。この情報は、次の内容で構成されています:

  • 診断時および発症時の年齢
  • 最初、現在、および最新の診断
  • Mini-Mental State Examination(MMSE)やMontreal Cognitive Assessment(MoCA)などの認知試験
  • 運動障害社会協賛による統一パーキンソン病評価尺度(MDS-UPDRS)の改訂
  • レビー小体型認知症(LBD)などの詳細な「その他」表現型
  • モノジェニックネットワークで募集されたケースは「その他」となります。

臨床エクソーム解析

今回のリリースで、パーキンソン財団提供の臨床エクソーム解析はパーキンソン財団の10,454のサンプルが利用可能で、4,717遺伝子のコードリージョンとスプライスジャンクションの分析を提供します。このターゲット解析は、潜在的な臨床的意義の変異を特定し報告することを狙い、患者の臨床情報と家族歴に沿っているものに焦点を当てます。詳細は フルジェント遺伝学臨床エクソームのページをご覧ください。

DeepVariant-GLnexus による全ゲノム解析

私たちはGoogleのDeepVariant パイプラインとGLnexusを組み合わせて使用し、コホートレベルの変異コーリングを行います。DeepVariantは、ディープラーニングに基づく変異コーラーで、個人レベルの遺伝変異を正確にコールすることで、既存の最先端ツールを上回る性能を発揮します。また、プロセスが簡素化され、精度と信頼性が向上します。 アレイ遺伝子型同定されたGP2参加者の遺伝的祖先は、11の祖先グループに分けられています;以下の表は、このリリースで遺伝子型同定された参加者の遺伝的祖先を詳細に示し、品質管理に合格し、インピュートされたものです。これらのデータには、新しいクラスターファイルを使用して再クラスター化され、現在のリリースに固有の新しくジェノタイピングおよび共有されたサンプルとともに品質管理を行った、以前のリリースサンプルが含まれています。今後のデータリリースにより、参加者の多様性が増します。コホートダッシュボードで進捗状況を確認できます。すでにTier 2にアクセスできるユーザーの場合は、コホートブラウザでより詳しくデータを見ることができます。以前のブログ記事をご覧ください。


これまでと同様、パイプライン、データ、分析の詳細については、各GP2リリースに付属のREADMEを参照してください。

著者に会う

Lead of Collaborative Research

Hampton Leonard

National Institute on Aging/National Institutes of Health | USA

Consultant

Mike A. Nalls、PhD

National Institutes of Health | USA

Data Scientist

Dan Vitale

National Institutes of Health | USA

Postbac IRTA Fellow

Mathew Koretsky、BSc

National Institutes of Health | USA

Data Scientist

Kristin Levine、MSc

Data Tecnica International | USA

Pre-doctoral Intramural Research Training Awardee

Mary B Makarious、BSc

National Institutes of Health | USA

Lietsel Jones

DataTecnica/National Institutes of Health | 米国

Scientist

Zih-Hua Fang、PhD

The German Center for Neurodegenerative Diseases | Germany

Member, Senior Associate Director

J C. Solle

The Michael J. Fox Foundation for Parkinson's Research, The Michael J. Fox Foundation for Parkinson's Research | USA