2023年6月版

グローバルパーキンソン病遺伝学プログラム(GP2)は、分析、プロジェクト、文書がオープンで透明性のある方法で調整、伝達される「意外性要因のない」ポリシーを持つことを目的としています。GP2は、データが可能な限り広くオープンに使用されることを望んでいます。

  • コンソーシアム主導の文書(大規模GWASなど)の場合、貢献した全ての研究者が著作者として含まれ、文書提出の2週間前にGP2全ネットワーク内で共有されます。
  • GP2データを使用してサブ分析を行うGP2メンバー(遺伝子・遺伝子座特異の研究など)の場合、積極的に貢献している研究者のみが著作者リストに含まれますが、GP2バナーが著作者リストに含まれるため、GP2の全研究者が補足著作者となり、PubMedで検索が可能です。文書は、提出の2週間前にGP2の全ネットワーク内で共有されます。
  • 外部の非GP2メンバーによる文書(外部ユーザー分析、またはサマリー統計サブ分析など)の場合、謝辞のセクションでGP2について記述し、AMP PDデータベースと使用データセットのバージョンリリースを参照文献として、使用可能であることを記述してください。投稿された文書は[email protected]で私たちと共有してください。詳しく知りたいです!GP2メンバーによるすべての文書については、GP2データを使用している場合、学術誌レビュー提出時にオープンアクセス出版にしコードを共有するプレプリントアップロード(bioRxivなど)が必須です。GP2データを使った外部の文書でも同じことを奨励します。

はじめに

グローバルパーキンソン病遺伝学プログラム(GP2)は、パーキンソン病(PD)の遺伝的基礎への重要な知見を得て、結果とデータの両方へのアクセスを民主化することを目的とした国際的な取り組みです。GP2は、Aligning Science Across Parkinson’s (ASAP、https://gp2.org/)が資金提供し、共同研究のサポート、資金の確保、データの民主化というこのプログラムの戦略目的の一環です。GP2データの普及はGP2プロジェクトの主な目標で、ASAPは結果の迅速でオープンな公開を奨励しています。

概要

このポリシーの目的は次を保証することです:

  • GP2のデータと結果は、全て、正確に、そして迅速に広められる
  • GP2の研究員は、研究の構築、データの取得、分析、そして生物試料の収集に尽力する
  • GP2の出版物は追跡が可能で、GP2の取り組みから得られた完全な調査結果を作成することができる
  • GP2のデータ分析の結果は公開され、可能な限り無料で一般に公開される

オープンアクセス

GP2運営委員会、ワーキンググループ、その他のGP2助成金受領者によって作成された出版物は、ASAPこちらおよびwww.michaeljfox.org/openaccesspolicyに掲載されているマイケル・J・フォックス財団(MJFF)ののオープンアクセスポリシーに従っています。これはGP2の出版物はすべて以下を備えていることを意味します:

  1. 無制限の利用のためにCC BY 4.0 ライセンス(または同等) を通して著作権が付与された助成金受給者による公開後、即時、無料オンラインアクセス。
  2. レビューのために学会誌に提出(またはそれより早く)されたOAプレプリントリポジトリに投稿された原稿。
  3. すべての研究成果(データ、プロトコル、コード)は、公開アクセス可能なリポジトリに保存され、出版物に引用済み。
  4. GP2資金による研究に関する適切な出典情報。

結果のオープンな共有を促進するために、GP2の資金提供を受けていないGP2データの外部ユーザーであっても、ASAPおよびMJFFオープンアクセスポリシーに従うことを奨励します。

結果とコード共有

ASAPとMJFFのオープンアクセスポリシーに基づき、GP2運営委員会、ワーキンググループ、その他のGP2助成金受領者は、GP2データの分析からキュレートまたは生成された全ての結果、コード、ポリシーを公共のレポジトリを使いオンラインで公共利用可能にし、簡単にアクセスできるようにきるようにします。

GP2はAccelerating Medicines Partnership等のデータプラットフォームにデータを保存します:パーキンソン病(AMP® PD)プラットフォームとhttps://www.ebi.ac.uk/gwas/GP2はなるべく早期に、可能な限りhttps://www.protocols.io/のようなプラットフォームでプロトコルを、https://github.com/のようなプラットフォームでコードを共有します。これには適宜、要約統計、メタデータ、記録、および意図された計算の使用例が含まれています。コード共有のガイドラインについては、GP2のベストプラクティスと採用するコード標準化のプラクティスに関する資料を参照してください。論文の提出にはZenodoを使い、論文提出時にコードを把持する永続的識別子をつけて登録してください。結果とコードのオープンな共有を促進するために、GP2の資金提供を受けていないGP2データの外部ユーザーであっても、公開されているオンライン・データプラットフォームで結果とコードを共有することを推奨します。

管理者レビュー

GP2データを使用するすべてのプレプリント、要約やポスター、文書は、どのような学術誌、公開データベース、会議に提出する場合であっても、事前にGP2に提出し、事前審査を受ける必要があります。GP2は、2週間以内にすべての提出物に回答します。プレプリント論文はその学術誌に提出する時(あるいは事前に)、投稿しなければなりません。文書または要約・ポスターをGP2運営委員会に提出するには[email protected]までメールしてください。

謝辞

GP2のデータまたはコードの使用から生じるすべての文書、プレプリント、要約・ポスターは、以下の文言を使用してASAPおよびGP2を謝辞に含めてください:

「この記事で使用されたデータまたはコードは、グローバルパーキンソン病遺伝学プログラム(GP2)から取得されました。GP2は、Aligning Science Against Parkinson’s (ASAP)イニシアチブより資金を受け、パーキンソン病研究のマイケル・J・フォックス財団によって実施されています (https://gp2.org)。GP2の完全なメンバーリストはhttps://gp2.org。」

GP2がサポートするが、GP2データのみの使用から生じていない文書、プレプリント、要約・ポスターは、以下の文言を使用してASAPおよびGP2を謝辞に含めてください:

「このプロジェクトはグローバルパーキンソン病遺伝学プログラム(GP2)がサポートしています。GP2は、Aligning Science Against Parkinson’s (ASAP)イニシアチブより資金を受け、パーキンソン病研究のマイケル・J・フォックス財団によって実施されています (https://gp2.org)。GP2の完全なメンバーリストはhttps://gp2.org。」

著作権

研究者は、GP2データ使用契約に準拠しているプロジェクト・分析のためにGP2データを使用できます。GP2の出版物には次の3種類があります:

コンソーシアム主導、GP2に焦点を当てた論文

1)GP2運営委員会またはワーキンググループが、主にGP2共同データセットに基づいて著作した論文は、すべてのGP2メンバーが共著者となり、コンソーシアム名(グローバルパーキンソン病遺伝学プログラム(GP2)が上級著作者(学術誌ガイドラインに応じる)のあとに記載されます。名前の掲載される全ての著作者が、提出前に論文を読み、コメントし、提出に同意してください。著作者は、著作者リストに名前を掲載しないことも選択できます。また文書へのコメントや学術誌からの情報提供リクエストに2週間以内に回答しない共著者は、謝辞に含まれるリストから名前が削除されます。

GP2データを二次的に組み込んだ論文

2)GP2データベースからの個々の遺伝子型データが二次的な方法で使用された分析(例えば、非コンソーシアムデータまたは遺伝子・遺伝子座に焦点を当てた文書からの結果を複製するため等)の場合、一次分析および執筆に関与したメンバーが著作者と呼ばれます。その他の全研究者はコンソーシアム名でリストに掲載され、最初と最後の著作者間の著作者リストに含まれています。コンソーシアム名の下にリストされている著作者は、PubMedによって完全に処理された後に、PubMedに表示され、検索可能になります。全ての記載されている、または脚注の著作者は、提出前に論文を読み、コメントをし、提出に同意してください。著作者は、著作者リストに名前を掲載しないことも選択できます。また文書へのコメントや学術誌からの情報提供リクエストに2週間以内に回答しない共著者は、謝辞に含まれるリストから名前が削除されます。

外部論文

3)コンソーシアム以外のメンバーによって書かれた出版物には著作者名の行にコンソーシアムの名前が表示されない場合があります。これらの出版物については、コンソーシアムのメンバーもPubMedの中に記載されません。

上記の謝辞のセクションに従い、GP2データを使用するすべての出版物は、ASAPおよびGP2を謝辞に含めてください。

特例

前述のポリシーは、GP2データのユーザーの大多数をカバーすることが期待されます。GP2は、研究員がこれらのガイドラインに誠意を持って従い、分析の殆どが高品質なものであることを期待しています。ただし、GP2は特例の可能性も予測しています。

極度に不十分な文書

GP2運営委員会による提出文書の審査において、言語、科学的質問、分析方法、執筆、または明快さの観点から極度に不十分であることが明らかになった場合、GP2運営委員会は著作者に対し、大幅な改訂なしでは提出しないことを推奨できます。推奨に反して著作者が文書の提出を選択した場合、GP2運営委員会には3つの選択肢があります:1)グループ著作者記載を差し控えるように要求する;2)GP2データが使用されたが、GP2研究では該当文書出版の正当な理由が見つからなかったという声明を著作者に公開するよう要求する;3)今後GP2データを使用する特権を取り消す。

GP2データ使用契約に従わなかった場合

ユーザーが誤ってGP2データ使用契約に違反した場合、違反が発覚次第、ユーザー自身が是正できる可能性があります。ユーザーが故意に契約に違反した場合、GP2の唯一の制裁措置は、GP2データへのアクセスを取り消すことです。

学会ルールへの準拠

著作者は、自身やグループの取り組みを示すものとして会議やイベントに提出された研究や資料は真正なものであることを宣言し、GP2を含む他の著作者・グループによる研究や資料を、学会や専門分野の倫理規定に則って認め、属性を明らかにし、参考文献に記載することを宣言します。

データの不正使用

オンライン登録のみを使用したオープンアクセスは、個人の偽りによりデータアクセスを取得する可能性を高めます。GP2運営委員会が不正に取得したGP2データを使用して公開する試みを発見した場合、ユーザーはGP2運営委員会から研究者または監督者、監督責任者・委員会、または管理当局への連絡を通じて制裁を受けます。GP2運営委員会がデータ使用契約の違反を発見次第、違反を是正するか違反を止めさせるための迅速な措置が取られます。これには、ユーザーのデータアクセスの中止、または関連する個人・組織への違反報告が含まれる場合があります。

マイケル・J・フォックス財団、ASAP、およびGP2運営委員会は、この契約条件を変更する権限を持ち、変更は本ページに掲載・通知する事により行われます。変更がアップロードされ次第、有効になります(特に明記されている場合以外)。このページに定期的にアクセスして、現在の使用契約条件を確認してください。