参加者との遺伝学研究結果の責任のある共有に関する推奨

2023年11月版

概要

グローバルパーキンソン遺伝学プログラム(GP2)は、組織内で個別の遺伝学研究結果の共有を責任をもって行うためのベストプラクティスを開発してきました。倫理的な配慮、検証の必要性、参加者を守るコミットメントに焦点を当てています。

はじめに

GP2が成長を続ける中で、個々の遺伝子研究の結果を責任ある形で共有をすべきだという認識が生まれてきました。これは、最高水準の倫理を保証しながら、標準化された方法によって優れた科学的成果を達成するという当社の強いコミットメントと一致しています。現在、GP2の遺伝子解析は臨床診断基準ではなく研究基準を用いて行われています。参加者(特に遺伝子検査へのアクセスが低い地域)に対して個別の結果を返却は充分に行われていない状況は認識していますが、どのような陽性結果も、臨床ケアへ知らせる目的のために使う前に、まずは臨床認定された検査機関において独立サンプルで確認する必要があります。

未検証結果の潜在的な結果

ラボでの検証が適切に行われずに結果を参加者に返すことの潜在的な悪影響を考慮する必要があります。例えば:

  • 誤った診断と遺伝カウンセリングが、潜在的な心理的苦痛、診断の見逃し、不適切な治療、参加者とその家族への不名誉につながる
  • 保険、雇用、社会的文脈などの分野における差別の可能性
  • 地域および倫理規定違反の可能性

GP2のコミットメントと協力者の責任

当コンソーシアムは、GP2参加者に個々の結果を責任をもって還元するためのプロトコルとトレーニングリソースの開発に取り組んでいます。GP2サイト研究者は、GP2で生成された結果を臨床認定されたラボからの確認をせずに参加者に返却することは控えてください。臨床確認後であっても、GP2のロゴ、またはGP2という言葉は、参加者と結果を共有する際には知らせないでください。すべてのプラクティスは、同意書に概説され、現地の倫理委員会によって承認されたことを厳密に遵守する必要があります。患者と共有された結果が必要な検証を受けたことを確認するのは、地域の研究リードの責任です。

詳細は、グローバル・パーキンソン遺伝子プログラム(GP2)のウェブサイト www.gp2.org またはメール [email protected] まで。