同意ガイドラインと推奨言語

2020年10月版

概要

グローバルパーキンソン病遺伝学プログラム (GP2)は、サンプルやデータをGP2に提供する研究者を支援するために、次のテンプレートテキストを開発しました。テンプレートテキストは参考として使用されることを意図しており、地域の要件を反映させることができます。ただし、コンテンツは国際的なデータ共有という目標に忠実でなければなりません。同意書を作成するときは、以下にリストされていない可能性があり、地域の倫理審査委員会が必要とする追加コンテンツを必ず含めてください。

はじめに

他の研究の一部として同意しない場合:グローバルパーキンソン病遺伝学プログラム (GP2)への参加に招待します。これは研究プロジェクトです。世界中の研究者がこのプロジェクトを通じて協力し、パーキンソン病の遺伝学を研究しています。GP2には、パーキンソン病の人、またそうでない人も含まれます。GP2とプログラムを主導している研究者に関する情報はwww.gp2.orgをご覧下さい。

[機関名]では、このプロジェクトは[研究者名]が主導しています。個人データを使用するすべての研究は、倫理委員会またはコミッティーによって審査される必要があります。このプロジェクトは、[倫理委員会・コミッティー情報]によって承認されています。GP2は、Aligning Science Across Parkinson’s (ASAP)イニシアチブとパーキンソン病研究のマイケル・J・フォックス財団によって資金提供されています。

他の研究の一部として同意する場合:[研究名]への参加に招待します。これはリサーチプロジェクトです。[この研究の目的を説明してください。機関、研究者、倫理委員会のレビューに関する詳細をお願いします。]

[研究名]は、Global Parkinson’s Genetics Program (GP2)を通じて世界中の研究者と協力し、パーキンソン病の遺伝学を研究しています。GP2には、パーキンソン病の人、またそうでない人も含まれます。GP2とプログラムを主導している研究者の詳細についてはwww.gp2.orgをご覧ください。

任意性

この研究への参加は任意で行われます。参加するかどうかの意思決定はあなた次第です。研究に参加しないことを選択しても、あなたが受けられる治療には影響がありません。

研究活動

他の研究の一部として同意しない場合:参加を選択した場合、血液[または唾液]のサンプルを少量(大さじ1杯未満)を提供するように求められます健康状態とパーキンソン病の家族歴についても質問されます。

他の研究への参加に同意をする場合[この研究の関連活動を説明してください。血液や唾液といったDNAサンプルの収集を含めてください。]

参加への報酬

[GP2は参加に際して支払いは行いません。研究活動に関連する時間・手間について被験者に支払う場合は、具体的に記入してください。]

[米国の研究の場合、参加するための費用の有無を指定してください。]

研究データの定義 – ゲノムおよび個人データ

サンプルはゲノムデータの生成に使用されます。遺伝子は、私たちの体を構成する細胞の基本的な「説明書」です。遺伝子はDNAによって構成され、各細胞の全DNAはゲノムと呼ばれています。人間のDNAは互いに類似していますが、あなたのゲノムデータは完全に唯一無二です。

あなたに関するその他のデータも収集されます。これには性別、年齢、民族、および病気や症候群に関する情報が含まれる場合があります。

データコーディング(または仮名化)

名前など、あなたを直接特定できる情報は、「コード」または「ID番号」に置き換えられます。 名前やその他の個人特定情報が他の研究者と共有されることはありません。

将来の使用に関する説明

あなたのサンプルとデータは、病気のある人とない人の遺伝的差異について学ぶために使用されます。また、PD、その他の神経学的条件、その他の障害、その他の生物医学的研究を含む追加研究で使用される可能性があります。追加の研究には、PDおよび他の患者向けの治療薬や治療法、製品・サービスの開発などが含まれる場合があります。

国際的共有に関する説明

この研究は世界中で行われています;あなたのサンプルとデータを研究する研究者は、あなたの国の外にいるかもしれません。これらのプロジェクトは大学や病院、非営利団体、一般企業、また政府の研究機関でも実行可能です。

商業用・非学術的使用を含む

あなたのサンプルとデータは研究へ貴重な贈り物です。将来の研究プロジェクトは、大学や病院、非営利団体、一般企業、また政府の研究機関で行われる可能性があります。

あなたの情報を使って行われた研究が、将来新しいソフトウェア、検査、薬、その他の製品につながる可能性があります。その場合、これらの新製品から利益を得ることはできません。

管理されたアクセス(および集計データへの無制限アクセス)に関する説明

コード化されたあなたのデータはセキュリティで保護されたデータプラットフォームに保存されます。このデータプラットフォームの情報にアクセスして使用できるのは、データにアクセスする正式な承認を与えられ、情報機密性保持契約に署名した研究者だけです。このアクセス合意の中で研究者は、科学研究のための法と倫理的ガイドラインの尊重を求められています。

コード化されたデータは、大規模な分析で他の何千人分のデータと組み合わされることがあります。このデータのサマリーは、制限なく誰にでもアクセス可能(オープンアクセス)です。

クラウドサーバー上の保存を含む

コード化されたデータは、世界中の研究者が使用できる複数の機関によって調整された1つかそれ以上のデータプラットフォームに保存されます。研究者は、独自のプロジェクトを実施している場合もあれば、スポンサーが調整したプロジェクトに取り組んでいる場合もあります。

データプラットフォームは、商用クラウドサーバーで管理される場合があります。クラウドとは、特定のコンピューターではなく、インターネット上のソフトウェアとサービスを指します。これらのクラウドサーバーは、国際的なセキュリティおよび安全基準を満たしています。

保存期間を制限しないでください

推奨事項:コード化されたサンプルやデータは無期限・撤回まで・あるいは現在または将来の研究に役立たなくなるまで保存されます。

無期限の保存が許可されていない場合:コード化されたサンプルまたはデータは保存され、30年間研究に使用される場合があります。

データ撤回に関する説明

サンプルとデータの研究使用については、いつでも同意を撤回することができます。撤回することを選択すると、サンプルは破棄され、データはデータプラットフォームから削除されます。ただし、研究用に配布済みのデータは回収できない場合があります。

今後の研究のために参加者に連絡への同意を求める

事前に許可をしていただければ、追加データの提供や、新しい研究プロジェクトに参加してもうらうために、再び連絡をする場合があります。

[倫理委員会に、追加連絡への同意を得るための要件を確認してください]。

利益の欠如と再特定リスクについて話し合う

データを共有することで個人的に利益を得ることはありません。この研究に参加することにより、健康や遺伝学など広い分野の科学研究に携わる研究者の役に立つかもしれません。

個人情報はコード化されるため、名前、住所、連絡先情報など、あなたを直接特定する情報には繋がりません。しかし、遺伝子情報を完全に匿名にすることは非常に困難です。あなたの情報を持っている人が、再特定と呼ばれるプロセスを使って、他の個人情報と組み合わせ、ご本人に結び付けてしまうリスクがあります。また、将来的には、遺伝子情報を特定人物の個人情報に簡単に結び付けることができる新しい技術が開発される可能性があります。現時点で再特定に関するリスクを予測することは困難です。

遺伝情報はあなたと生物学的に繋がった人の間で共有されているため、あなたの家族に関する情報も明らかになる可能性があります。

遺伝子研究からの情報が、グループまたはコミュニティに関する特定の認識または結論を出すために使用される可能性のリスクは常にあります。場合によっては、個人や家族、グループまたはコミュニティに対する差別につながる可能性があります。

連絡先

[地域の研究員および規制・倫理当局の連絡先情報を提供してください。]